こんにちは、じぷたです。
さて、コンクール直前となりましたが演奏は整ってきてますか?
本番前なれば時間はいくらでも欲しいのが人情というもの。それは仕上がってる団体でも、演奏が整ってない団体でも、なぜだかどちらも時間が足りないと感じるのです。
「もうやる事ないからコンディションを整えるために練習はお休みね!」ってことを実行できちゃうのは、飛び抜けて指導力と胆力のある指導者か、匙を投げちゃった指導者かのどちらかでしょう。
じぷたのように指導力も胆力も不十分な指導者は「みなさん疲れも酷そうだし、練習軽めで行きましょー」と言った直後から、あっという間に気が変わって、勢いよく猛練習に突入したりします。
本番前の時期は、正直なところ、時間がいくらあっても足りません。
「あと、1日あれば全然代わるのに~」というのは吹奏楽界における指導者アルアルなのではないでしょうか。
金賞ゲットのためのポイント おすすめはこちら
https://www.gogojiputa.com/entry-practice-for-the-concours2018-07-27
コンクール直前対策 あと一歩を整えるポイント
それでは自戒の意味も含めて書いていきます。
実力のある指導者がいる団体やメソッドが確立できているバンドは、この記事は不要だと思いますので読み飛ばして下さいね。
また、短時間で効果が出やすいポイントを書いています。「もうわかっとる!(怒)」と思われる内容もあるかもしれませんが、あえて書いていますので、その点は許してくださいね。
効率の良い練習を行う
冒頭でも書きましたが、とにもかくにも、本番前は時間が足りません。
ではどうするか。
練習の効率を上げていくしかありません。効率の良い練習をできるかどうかが最大のポイントなのです。
練習のスケジュールは短時間の合奏でスタートし、短時間の合奏で終わる
プレイヤーのコンディション整いにくい午前中に演奏の仕上がりを確かめます。別に午前中でなくても良いのですが、とにかく体があったまっていない状態(つまりコンディションが整っていない状態)でどれくらいの演奏ができるかを確かめます。この時の演奏が本番の演奏に近いと考えてもよいと思います。
この練習には目的が2つあります。
①悪いコンディションでの合奏に慣れておく
②本番に近い演奏の中から、修正が必要な部分を洗い出す
修正が必要な部分を把握できたら分奏によって解消します。練習時間の最後に再度合奏を行い、全体の中で修正できたか判断します。
分奏へ参加しないメンバーは個人練習やパート練習を行います。場合によっては分奏の指導側に回ったり、スコアーを見ながら横で聞くのも良いですし、時期によっては体調を整えるために休息にするも必要かもしれません。
本番に近い形から整えるので効率的ですね。
分奏で曲を整えていく。
効率的な練習とは「分奏」であると私は考えます。
担っている役割が一緒ならば、パート練習最重視でも良いのですが、パート内で担う役割が違うことはよくある話です。
分奏ならば役割ごと招集する楽器を変えることができます。目的達成のために必要なパートを呼んで進めてみましょう。
木管、金管、打楽器といった分け方だけでは目的の達成に不十分です。合奏で明らかになった問題点を修正するための編成で分奏を行うことが重要です。
分奏は1回と決める必要はありません。時間を短くしてで2~3回やるのも良いです。例えば編成を変えて2セットやったり、パートを分割して組み合わせると目的がはっきりする上、効率が上がります。
④分奏にも指導者を置きましょう。指揮者や分奏から外れた人に入ってもらうと効率が上がります。客観的に演奏を聴いてもらえるだけだったとしても、居ないよりは10倍効果があります。
全体合奏は1番大切、しかし1番効率が悪い練習
全体合奏は1番重要な練習です。それは指揮者の構想を全体に、そして直接伝えることができるからです。
一方、全体合奏は効率の悪い練習でもあります。奏者別に考えたときに、平均演奏時間が一番短くなるからです。
効率的な合奏練習が大切と一般的に言われますが、それは相当に優秀な指導者でなくては難しいものです。
①修正点を瞬時に見抜く力を持ち、②修正する方法を熟知しており、③修正させる指導力を持つ必要があるからです。
そんな人がそこらにポンポンいるとは考えにくいですよね。つまり合奏練習を効率的に行える指導者は多くいないということです。
そんな能力を持つ指導者でなかったなら、合奏の効率性は練習システムを整理することによって進めるしかありません。
分奏の積極的な活用によって細部を整えてから合奏を行えば、それは可能になります。
転調をきっちりこなす
転調部分には注意が必要
自分たちの演奏を録音で聞くと、急に不安定になる部分がありませんか?
下手ではないんだけど、なんだか演奏が苦しそうに聞こえるとか、難しいパッセージではないはずなのに下手に聞こえるとか。
そんな部分は・・・ひょっとして転調していませんか。
いや、厳密にいうと作曲者が「自然な転調」を表現するために、転調する前から転調風味を匂わせている場面ではないですか?
転調後の風味を出してんのに、今までと同じピッチで吹いていたら、やっぱりきれいに聞こえません。安定感が急に消えるのもピッチが「ある意味」狂っているからなんです。
ハーモニーデレクターで問題解決
さて、そこで真打登場です。
出ましたハーモニーデレクタ―。
この魔法のキーボードではすべての調で純正率の音を鳴らすことができます。スコアから転調後の調を探り、純正調のピッチをハーモニーデレクタ―で1音、1音取り直す作業を行います。
ちなみに、全体を把握するフルスコアはもちろん重要ですが、曲のエッセンスをグループ毎にまとめなおしたコンデンススコアをフルスコアに併せて使うと、この作業に便利です。
具体的には・・・
指導者がハーモニーデレクタ―で音鳴らす → 楽器でその音を出させる
・・・これを繰り返していきます。
この作業は転調の関連しない場面でも力を発揮します。しっくりこないとか、なんだか上手に聞こえないという部分を1音、1音取り直していくと、あっという間に演奏が良くなります。
ハーモニーデレクタ―は高価な機械ですが、その価値は十分にあります。じぷたは個人で購入したいくらいです。
高価とは言っても、バンドに1台はあると思いますので、積極的に活用してみましょう。分奏やパートでも使用した方が、もちろん良いです。
作業の初めは、時間がかかって絶望的な気分になります。永遠に終わらないような気持ちになることもあります。
しかし、必ず終わります。
しかも、やっているうちに加速度的に作業が早く進むようになります。間違いありません。
ハーモニーデレクタ―を積極的に使いましょう。使う価値は十分にあると保証します。
まとめ
さて、ここまでコンクール直前の効果的な練習方法について書きました。
コンクールは、人生の中でもほぼあり得ない環境の中で行われます。あと一歩、さらに一歩と高みを求めることで、この経験はより思い入れが深いものとなるはずです。
コンクールに参加するすべての人が、有意義な経験と良い思い出を残されることを心の底から願っています。残り少ない時間ですが皆さん頑張って下さい。
過去記事はこちら
https://www.gogojiputa.com/entry-practice-for-the-concours2018-07-27
コメント
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